梅雨の時期も過ぎて、
夏が近づいてくるにつれ、
美容に熱心な人は日焼けが気になってきます。
なにも考えず買ってきた日焼け止めを塗っていれば大丈夫と思いきや、
日焼け止めの選び方や塗り方で、効果が違ってきたら大変ですよね。
紫外線の種類やSPFやPAという指標の意味など、日焼け止めを選ぶ基準などについて紹介します。
Contents
紫外線の種類
太陽から届く光線を波長の長さで順番に並べると、波長の一番長い赤外線から可視光線へと並び、そして読んで字のごとく可視光線の紫の外に並ぶ「紫外線」、その外にはX線、ガンマ線と続いています。
X線はレントゲンに使われています。またガンマ線は「コバルト照射」などと呼ばれてがんなどの治療に使われています。病院などで耳にしたことがあるかもしれませんね。
そして、紫外線も細かく3つに分けられてまして、波長の長いA波(UVA)、中間のB波(UVB)、短いC波(UVC)があります。
基本的に波長が短いほうが身体への影響力が強いと認識しておいてください。紫外線よりもX線、X線よりもガンマ線が影響力があり、もちろん紫外線A波よりもB波、B波よりもC波のほうが身体に影響があるのです。
地球を取り巻くオゾン層は波長の短い紫外線C波やX線、ガンマ線を通常は遮断してくれていますのでほとんど地上に届くことが無いとされています。
(今後オゾン層の破壊が進むと気を付けていかなければならないと思いますが)
とりあえずは、今地上に届いている紫外線はA波とB波であるのでこの2つの対策を考えいかなければなりません。
紫外線A波(UVA)
紫外線B波よりも肌に対する影響力は少ないとされていますが、急激に赤くなるような変化がない代わりに、じんわりじんわり肌の奥まで到達することになり、長い間をかけて気づかないうちに肌に様々な影響を及ぼすそうです、シミやしわの発生もA波が関わっていることが近年の研究で明らかになってきました。
波長が長いことでオゾン層を通り抜けやすくB波よりもたくさん(20倍以上)地上に降り注いでいるし、雲やガラスを通り抜けやすいという性質があるため、曇りの日も日当たりの良い窓をしめた家の中でも対策が必要になります。(A波は波長が長いゆえに肌の奥深くまで到達する)
紫外線B波(UVB)
長時間の日光浴で真っ赤に日焼したり水ぶくれができたりすることがありますね、この原因の主たるものが紫外線B波です。
B波はエネルギーが強く、肌の奥までは届かないが表面の細胞を傷つけたり、炎症(やけど)を起こしたりするので、シミや皮膚がん、白内障などの原因になり得ます。
(強い作用なので、身体も防衛反応をとることになりやすく、メラニン色素などで対応するような反応をします。)
ただ、先ほども述べましたように、A波よりもオゾン層や雲に(ガラスなどにも)阻まれやすく、通常でも地上に届く割合は全紫外線量の約10%とされています。
B波はその特性から、日傘を使ったり、直射日光を避けたりするなどして、ある程度防御が可能なのです。
紫外線とSPFやPAの意味は
ドラッグストアなどで日焼け止め製品を見にいくと、「SPF50」や「PA++++」などの表示を見かけますよね。
これは紫外線を防ぐ指標なのですが。その意味についてひも解いてみたいと思います。
PA
PAとは「Protection Grade of UVA」の略で、紫外線A波を防ぐ効果の程度を示す(数値化ができない)指標になります。
効果の高い方より「PA++++」、「PA+++」、「PA++」、「PA+」となっています(改定により「PA++++」を加えた4段階になりました)。
+の数が多いほど紫外線A波を防ぐ効果が高くなっています。紫外線A波はシミやしわの発生に大きくかかわっていることから、常日頃からの対策が重要と思います、雲や窓ガラスを通り抜けやすいという特性により、曇りの日や日当たりの良い家の中でもしっかり防ぐことが必要になります。
SPF
SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、サンバーン(肌が赤くなる日焼け)の原因になる紫外線B波を防ぐ効果を示す指標になります。
数字が大きいほど紫外線B波を防ぐ効果が高く、最大で50+(>50のとき)と表示されます。
SPFとは紫外線が当たりだしてから日焼けしてしまうまでの時間(個人差があるが15~20分くらい)を遅らせる度合いを示してします、例えばSPF50とは、何も塗らないよりも日焼けするまで50倍遅らせることができるという意味です。
この数値は日焼け止めをちゃんと塗っていなければ、表示通りの効果を期待できない可能性があります。
塗り方が薄いと充分ではないということです。注意しましょう。
紫外線と日焼け止めを選ぶ基準
SPFとPAの意味は理解されましたよね。
効果が高いとされる日焼け止めを選ぶとそれなりに肌にも負担がかかります。
なので、その数値の特性を理解したうえで、季節や生活シーンを考えて、最適な日焼け止めを選んでください。
例えば、
外に出てレジャーやスポーツをする場合は、SPFの値を重視します。
太陽の出具合や、どれだけの時間太陽光線に晒されるか、紫外線に敏感な人かどうかなどでSPFの数値を調節します。
炎天下などで長時間となるとSPF50+で耐水性のもの(汗で流れやすくなるため)。
屋外での軽いスポーツなどの場合はSPF30とか。
日常生活の散歩や買い物などではSPF15とか。
紫外線B波は4~9月以外ではガクッと減りますが紫外線A波は4~9月以外でもそこそこ降り注いでいますから、
4~9月以外ではSPFよりもPAの効果のあるものに注目する。
室内の窓際いることが多い人や外に出ることが多い方は冬場でもPAの効果のある日焼け止めを使いしっかりUVケアをしたほうがいいです。
(最近では、日焼け止めだけでなく衣類での紫外線対策も注目されるようになり、UPF「Ultyaviolet Protection Factor」という数値が示される衣服も出ています、SPFと同じように表示され一番効果が高いものはUPF50+と表記されています)
紫外線ダメージから守るために保湿成分などの美容成分が入っている日焼け止めも発売されていますので、あなたに合ったものを選べばより良い効果が期待できるでしょう。
(光線過敏症など疾病に伴う紫外線に特に敏感な人は医師に相談されることをおすすめします。)
まとめ
効果の高いものをいつも選択するのではなく、季節やシーン、体質に応じた日焼け止めのチョイスが必要です。
それぞれの指標の意味をよく考え、使い分けていくことをおすすめします。