雇用保険とは 加入条件と 算定基礎期間を通算できる場合について
失業保険と呼ばれていたものが、今は雇用保険と改名されています。
失業保険という名称がイメージが悪いということでの改名です。
私は運よく、これまで雇用保険のお世話になっていませんが、労働者にとって安心して仕事に打ちこめるもととなるものである。
雇用保険とは、加入条件と算定基礎期間を通算できる場合について解説します。
Contents
雇用保険とは
雇用保険とは、労働者が安心して働けるよう、生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にするなどその就職を促進し、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的として、失業給付などを行うほか、雇用安定事業や能力開発事業を行うものとする。
これがあるだけで安心して仕事に打ちこめそうですね。
加入条件とは
雇用保険で「被保険者」になれるには、適用事業に雇用される労働者であり、以下のいずれの条件にも該当しない者であることが必要になります。
1)1週間の所定労働時間が20時間未満である者
1週間の所定労働時間は就業規則、雇用契約書などにより、通常の週に勤務すべきこととされている時間である。明確に決められていない場合は、勤務実績により算出することになります。
例えば、1年間の勤務実績があれば、その時間を52で除した時間を1週間の所定労働時間とする。(365÷7=52.14285・・・)
2)同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれていない者。
見込まれている場合であれば被保険者になれるのである。
3)季節的に雇用される者であって、次のいずれかに該当する者。(日雇労働被保険者に該当することとなる者を除く)
1. 4ヶ月以内の期間を定めて雇用されるもの
2. 1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満である者
4)学校教育法に規定する各学校の学生または生徒であって、次のいずれにも該当しない者。
1. 卒業を予定している者であって、適用事業に雇用され、卒業した後も引き続き当該事業に雇用されることとなっているもの
2. 休学中の者
3. 定時制の課程に在学する者
4. その他前記各号に準ずる者として厚生労働省職業安定局長が定めるもの
5)船員法第1条に規定する船員(予備船員とみなされる者を含む)であって、漁船(政令で定めるものに限る)に乗り組むため雇用される者(1年を通じて船員として適用事業に雇用される場合を除く)
6)国、都道府県、市町村その他これらに準ずるものの事業に雇用された者のうち、離職した場合に、他の法令、条例、規則などに基づいて支給を受けるべき諸給与(退職手当制度など)の内容が、
求職者給付及び就職促進給付の内容を超えると認められる者であって、以下のもの
1. 国または特定独立行政法人の事業に雇用される者(非常勤職員で職員とみなされない者を除く、申請や承認は不要。)
2. 都道府県などの事業に雇用される者で、当該都道府県などの長が雇用保険法を適用しないことについて厚生労働大臣に申請し、その承認を受けたもの
3. 市町村などの事業に雇用される者で、当該市町村などの長が雇用保険法を適用しないことについて都道府県労働局長に申請し、その承認を受けたもの
以前は「65歳に達した日以後に雇用される者」は雇用保険の加入条件に入っていなかったのですが、昨今の情勢を加味して加入条件に平成29年1月より入ることになりました。
定年の延長を目指しているのに65歳以上が雇用保険に入れないなんて理不尽ですよね。
算定基礎期間を通算できる場合について
失業して給付をもらう場合に、1日単位で給付が受けられるのですが、「所定給付日数」を上限にもらうことができます。
この「所定給付日数」は離職理由、年齢、算定基礎期間(被保険者であった期間)により決定されます。
算定基礎期間は一定の要件を満たすことで、直近の期間だけでなく、前職も、それ以前の分も延々と通算できることになります。
その要件は2つあります。
1つ目は退職してから次の職に就職するまでの空白期間が、1年以内であること、1年を1日でも超えると通算できなくなります。
2つ目は過去の離職にかかる受給資格に基づいて、基本手当や再就職手当などの給付をもらっていないことです。1円でも給付されればその時点でリセットされ、通算されなくなります。
実際の給付がどうだったかにかかります。
まとめ
雇用保険法に基づく雇用保険は労災保険とを総称して、労働保険とされています。
保険者は国で、法規上は厚生労働大臣が幅広い権限をもっているが、実際の業務は都道府県労働局長に委任され、さらに公共職業安定所長に再委任されています。
労働者をいろんな角度から応援してくれているので、良い関係を保っていきたいですね。
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