支払い停止の抗弁権とは その要件と手続きについて

 

 

詐欺・脅迫・錯誤など、販売業者に問題がある場合には、その旨を告げてクレジットの支払いなどを一時的に止めることができます。

 

支払い停止の抗弁権とは、その要件と手続きについて解説します。

 

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Contents

支払い停止の抗弁権とは

 

支払い停止の抗弁権とは、クレジット契約での割賦購入あっせん(ローン提携販売や包括信用購入あっせん(つまりクレジットカードによるもの))に適用されるもので、販売業者に問題がある場合(抗弁事由がある)に、クレジット会社(信販会社)に対して、その生じている問題(抗弁事由)を主張することで、クレジット会社からの支払いを拒否する権利のことを言います。

 

その要件とは

 

割賦販売法による支払い停止の抗弁を行使するための要件としては以下のようなものになります。

 

1)支払開始が契約締結から2ヶ月を超えた後であれば、1回払い(ボーナス1回払いを含む)でも支払い停止の抗弁が適用されます。

 

2)契約時の支払い方法が2ヶ月以内の1回払いであっても、契約締結後に期間が2ヶ月を超えるリボ払いに変更すれば支払い停止の抗弁が適用になります。

 

3)割賦販売(自社割賦)の場合は、従来通り2ヶ月以上かつ3回払い以上で適用されます。

 

4)原則として全ての商品に適用されます。

除外指定商品

1.書面の交付及びクーリング・オフが適用除外となる役務・・・キャッチセールスによる飲食店・マッサージ・カラオケボックス・海上タクシーの契約など

2.クーリング・オフが適応除外となる商品・・・自動車販売、自動車リース、電気・ガス・熱の供給契約、葬儀の契約、化粧品、配置薬、3000円未満の取引など

3.金融商品など取引ルールを定めた別の法律があるもの

5)販売業者に対して抗弁事由があること。

1.売買契約が成立していない

2.商品の引き渡しがない

3.販売業者が破たんして履行不能になった

4.販売業者が特約を履行しない。または不完全にしか履行しない

5.履行遅延または履行不能を理由に契約解除した

6.詐欺・脅迫・未成年を理由に売買契約を取り消した。または錯誤により無効である

7.販売業者に不実の告知などがあり消費者契約法または特定商取引法により取り消した

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8.商品に構造的な欠陥があり、売買契約が公序良俗違反により無効である

9.特定商取引法上の業務提供誘引販売取引(内職・モニター商法)で、業務提供(収入拘束)の不履行がある

10.特定商取引法上の特定継続的役務提供契約(エステなど)を中途解約した。また、その業者が倒産したりして役務が履行不能である

11.売買契約のクーリング・オフをした

12.クレジットカード規約に基づき免責される場合(第三者の不正請求など)

 

6)支払総額が4万円以上(リボ払いは3万8千円以上)であること。

 

7)割賦販売法の適用除外でない取引であること

適用外は以下のものがあります。

1.営業のため若しくは営業として締結されたもの(購入者自身の営業と関係がある場合)

2.外国にある者に対して行うもの

3.国または地方公共団体が行うもの

4.次の団体が構成員に対して行うもの(特別の法律に基づいて設立された組合、連合会、中央会、国家公務員法108条の2、地方公務員法52条の団体、労働組合)

5.事業者がその従業員に対して行うもの

6.不動産を販売する契約にかかるもの

 

手続きについて

 

大事なことは、販売会社に抗弁事由があり、それを内容証明で告げて売買契約を打ち切ることです。

 

それができれば、ほぼ支払い停止の方向性が固まります。

 

まず信販会社に支払い停止の抗弁を主張する旨の通知を内容証明郵便などでします。(特定記録郵便や書留などでも可)

 

そして、販売業者には、販売業者の債務不履行などの抗弁事由かつ契約解除などの意思表示を内容証明郵便でします。(特定記録郵便や書留などでも可)

 

信販会社によって支払いをすぐに停止してくれるかどうかはわかりません。ただ、契約解除の原因が、販売業者にある場合は、支払ったお金を取り戻すことができます。

 

支払い停止の抗弁は一時的に支払いを停止するだけのものなので、販売業者との売買契約の解除などを行うことが重要で、それができない限り、クレジット契約もなくならないのです。

 

販売業者との売買契約の解除がなされ、販売業者と信販会社との間で解約処理が行われれば、正式に支払い請求が止まることになります。

 

まとめ

 

支払い停止の抗弁権を行使して、クレジットカードの支払いを一時的に止めても、クレジット契約は存続しています。

 

その間に、いかに販売業者との契約解除を行うかが重要です。

 

抗弁事由がちゃんとしていることが求められます。

 

 

参考記事⇒業務提供誘引販売取引とは クーリングオフができる場合とできない場合について

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