日光浴でビタミンDを作るには 何に注意して 時間はどれくらい

 

 

最近は、オゾンホールの問題などから、世の中の風潮が紫外線は悪いものだというふうに傾いていますね。

夏が近づくとドラックストアなどでは日焼け止めが飛ぶように売れ、最近では冬場でも日焼け止めを欠かさない人も見受けられます。

でも、以前は小麦色の肌が健康的ともてはやされた時期もありましたね。どうしても過度にいきすぎてしまいがちですが。

日光をあびることのメリットにも焦点を当ててみたいと思います。

日光浴でつくられるビタミンDについて、その生成の際に注意すること、どれくらいの時間日光浴をすればいいのかを紹介します。

 

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日光浴でビタミンDを作る

通常は食事からも摂取が可能なビタミンDですが、植物由来のビタミンD2と動物由来のビタミンD3があります。

植物由来のものとしてはきくらげ、天日干し椎茸、まつたけ、まいたけなどのキノコ類、動物由来のものとしてはあんこうのきも、いわし、にしん、すじこ、いくら、さけなどの魚介類、卵黄、ピータンなどの卵類、豚たんなどの一部の肉類などがあります。

食品100gに含まれるビタミンDの量(μg)

食品 含有量
きくらげ 440
いわし 50
しらす干し 46
いくら 44
かわはぎ 43
紅サケ 33
にしん 22
さんま 19
うなぎ蒲焼 19
天日干し椎茸 17
銀鮭 15
卵黄 6
まつたけ 4
まいたけ 3
豚たん(舌) 2

いわし、かわはぎ、紅サケ、にしん、さんま、うなぎ蒲焼などは1食で1日分が充分摂れそうですね。

 

人間の体の中では、コレステロールから代謝によりプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール)が作られています、それが皮膚で紫外線を受けてプレビタミンD3となった後に徐々にビタミンD3になっていきます。

体内での合成はこのような流れでなされています。

(年齢などにより、その生成する量は減少することも確認されています。)

食物から摂ったり、皮膚でつくられたりしたビタミンDは肝臓や腎臓で加工され活性型になりビタミンDとしての作用を強めることになります。

(ビタミンD2とD3の作用は同じとする見解や、D3の方が強いとする見解がありますが、どちらが正しいかは不明です。)

人間のビタミンDは皮膚から作られるものが大半を占めているとされていて、日光浴不足や過度の紫外線対策などによりビタミンDが欠乏することになりやすいとされている。

2015年の日本人の食事摂取基準によればビタミンDの1日の目安量は5.5μgで耐容上限量は100μgとされています。

(男女とも、18~29歳としての数値です)

この基準は健康の維持・増進、生活習慣病の予防を目的として平均的なものを示しているので個人差はあり得ます。

平均的な日本人の皮膚での生成量があるうえでの量になっている可能性があり、日光浴などもなく過度の紫外線対策で皮膚での生成が期待できない場合は目安量でも欠乏症があらわれることがあり得るかもしれません。そんな場合は20μg近くを食事で摂取できれば大丈夫ではないかと推測できます。(1~2歳の耐容上限量を参考にしました)

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アメリカの米国食品栄養委員会の年齢別1日当たりの平均推奨量では日光によって作られる量が少ない場合を想定しているらしいのでそれを目安にしても良いでしょう。

小児1歳~成人70歳の摂取推奨量 16.5μg(600IU)

 

日光浴でビタミンDを作るときに注意すべきこと

日光浴でビタミンDを作るときの注意点としては、あびる紫外線の種類に注意するということです。紫外線B波をあびる必要があります。

紫外線B波はその波長が短いという特性から、雲によっても、窓ガラスなどによっても、衣服などによっても遮られるという性質があります。

(もちろん日焼け止めを使うことでも遮られます)

なので、皮膚にじかに直射日光をあびることが必要になります、美容に気を遣う人には悩ましい限りですが、必要量を作るのにあびる量は皮膚に障害を起こすほどまでではないので、それほど神経質になることはないようです。(個人差があるでしょう)

実際のあびる時間などは、地域や季節によっても違ってきますので、次で詳しく述べます。

 

日光浴でビタミンDを作るのに時間はどれくらい

実際あびる時間というのは地域や天候の条件で違ってきます、ここに一つの目安になる実験報告があります。

「国立環境研究所と東京家政大学の研究チームは、このほど健康な生活を送るのに必要不可欠な成人の1日のビタミンD摂取量の指標とされる、5.5 μgすべてを体内で生成するとした場合に必要な日光浴の時間を、日本の3地点である札幌、つくば、那覇について、季節や時刻を考慮した数値計算を用いて求めました。

その結果、両手・顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、紫外線の弱い冬の12月の正午では、那覇で8分、つくばでは22分の日光浴で必要量のビタミンDを生成することができるものの、緯度の高い札幌では、つくばの3倍以上の76分日光浴をしないと必要量のビタミンDを生成しないことが判りました。紫外線が強い7月の晴天の正午では、札幌市が5分、つくば市が4分、那覇市は3分となり、各地で必要な日光浴の時間に差は少なかった。

紫外線を浴びすぎるとシミやしわ、皮膚がんの原因となることから、最近極度に紫外線を忌諱する風潮も一部で見受けられますが、冬季の北日本などでは食物からのビタミンD摂取に加え、積極的な日光浴が推奨されることが今回の研究で明らかとなりました。」

(国立環境研究所のホームページに記載された内容によります。)

この報告は日本ビタミン学会の機関誌「Journal of Nutritional Science and Vitaminology」にも掲載されました(2013年)。

この5.5μgという値には疑問をおぼえますが、食べ物から摂取しない場合は、この報告の3倍(5.5÷16.5)の時間日光浴をすることでOKだとすればいいでしょう、あくまで5.5μgは日本の食事の摂取基準を日光浴でまかなう場合どうなのかというデーターと理解しておいてください。

まとめ

ビタミンDの1日推奨量の適正値はまだ不明ですが、16.5μgあたりなら十分だと推測できます。それを元に皮膚にじかに日光をあびる時間は冬場のつくばなどの地域では66分、夏場のつくばなどの地域では12分と推測できます。意外と短い時間で1日分がまかなえそうに思いませんか(これが長いとみるかどうかは個人の判断にゆだねます、5.5μgとすればその3分の1なのでもっとお手軽にできそうですが)。

美容に熱心な方なら、食べ物やサプリメントで補給するのもありでしょう。でも、せっかくなら自然の食材である魚介類なども食べて、そこそこの時間を日光浴にあてて過ごすのも健康的な生活を送るという意味ではいいのではと思います。

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