「キャッシュを削除してください」「キャッシュがたまっています」などと表示されて、「そもそもキャッシュって何?」と思ったことはありませんか?
スマホやパソコンを使っているとよく目にする言葉ですが、意味がわからないままだと、「消しても大丈夫なの?」「大切な写真やデータまで消えない?」と不安になりますよね。
キャッシュとは、簡単にいうと一度使ったデータを、次に使いやすいよう一時的に保存しておく仕組みのことです。
Webサイトの画像やアプリで使うデータなどを一時的に取っておくことで、次に同じものを表示するときの待ち時間を短くできます。
つまり、キャッシュは基本的には邪魔なものではなく、スマホやパソコンを快適に使うために役立っているものです。
この記事では、キャッシュの意味をできるだけ難しい言葉を使わずに説明します。
「Cookieや履歴とは何が違うの?」「キャッシュは削除していいの?」といった疑問についても順番に見ていきましょう。
キャッシュの意味とは?初心者にもわかりやすく解説
キャッシュという言葉だけを見ると少し難しそうですが、仕組み自体はそれほど複雑ではありません。
まずは「一時的にデータを取っておくもの」と考えるとわかりやすいです。
キャッシュの意味を一言でいうと「一時的に保存しておくデータ」
キャッシュとは、一度読み込んだデータを、あとでもう一度使えるように一時的に保存しておく仕組みです。
たとえばWebサイトを開くと、文章だけでなく、写真やイラスト、サイトのデザインに必要なさまざまなデータを読み込みます。
その一部をスマホやパソコンに一時保存しておくのがキャッシュです。
そして、もう一度同じWebサイトを開いたときには、すべてのデータを最初から取り直すのではなく、保存されているキャッシュを利用できる場合があります。
そのため、ページをよりスムーズに表示しやすくなります。
「保存」と聞くと、写真や文書のように自分で保存するファイルを想像するかもしれません。
しかしキャッシュは、多くの場合、ブラウザやアプリが必要に応じて自動的に作成します。
そのため、
「自分では何も保存していないのにキャッシュがたまっている」
ということも珍しくありません。
キャッシュを身近なたとえで理解してみよう
キャッシュは、よく使うものを手元に置いておくイメージで考えるとわかりやすいです。
たとえば、毎日使うハサミを使うたびに遠くの物置まで取りに行くのは大変ですよね。
そこで、一度使ったハサミを机の引き出しに入れておけば、次に必要になったときにすぐ取り出せます。
キャッシュもこれと似ています。
Webサイトを見るたびに必要なデータを毎回インターネット上からすべて読み込むよりも、一部をスマホやパソコンの中に置いておけば、次に利用するときにすばやく使えます。
インターネット上から毎回取りに行くのではなく、近くに一時的に置いておく。
これがキャッシュの基本的な考え方です。
【図解を入れるならここがおすすめ】
「初めてWebサイトを見るとき」
→ インターネットからデータを読み込む
→ 一部をキャッシュとして保存
「2回目に見るとき」
→ 保存されているキャッシュを利用
→ 表示が速くなりやすい
という流れを図にすると、初心者にも仕組みが伝わりやすくなります。
キャッシュがあるとスマホやパソコンの表示が速くなる理由
キャッシュが使われる大きな理由のひとつが、データを表示するまでの時間を短くするためです。
Webサイトを見るとき、スマホやパソコンはインターネットを通じて、画像などのデータを受け取っています。
もし同じデータを毎回すべて受け取る必要があれば、そのぶん時間や通信が必要です。
一方、すでに端末などにキャッシュとして保存されているデータを利用できれば、同じものを毎回ダウンロードする必要がありません。
そのため、一度見たWebサイトを再び開いたときに、
「最初に見たときより表示が速い気がする」
と感じることがあります。
ただし、すべてのWebサイトやすべてのデータが必ずキャッシュから表示されるわけではありません。
Webサイト側の設定やブラウザの状態などによって、どのデータをどのくらい保存するかは異なります。
ここでは、
キャッシュがあると、同じデータを何度も取りに行く手間を減らせる
と覚えておけば十分です。
英語のcacheとcashは別の意味|「キャッシュで払う」は現金のこと
「キャッシュ」という言葉には、もうひとつよく使われる意味があります。
それが「現金」です。
ただし、パソコンやスマホで使われるキャッシュと、「キャッシュで支払う」というときのキャッシュは、英語では別の単語です。
| 言葉 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| スマホやパソコンのキャッシュ | cache | 一時的に保存して再利用するデータや仕組み |
| キャッシュで支払う | cash | 現金 |
日本語ではどちらも「キャッシュ」と書くため、少しややこしく感じるかもしれません。
見分けるときは、その言葉が使われている場面を考えてみましょう。
「ブラウザのキャッシュを削除する」
「アプリのキャッシュがたまる」
といった場合は、一時保存されているデータを指しています。
一方、
「キャッシュで支払う」
「キャッシュレス決済」
など、お金について話している場合は「現金」という意味です。
スマホやパソコンの設定画面で「キャッシュ」という言葉が出てきた場合は、ほとんどの場合、現金ではなく一時的に保存されたデータのことだと考えてよいでしょう。
スマホやパソコンのキャッシュは何のためにある?
キャッシュの意味がわかると、次に気になるのが「なぜわざわざ保存しておくの?」という点ではないでしょうか。
キャッシュの主な役割は、よく使うデータを一時的に保存して、次に使うときの負担を減らすことです。
Webサイトだけでなく、スマホのアプリなどでもキャッシュは使われています。
Webサイトの画像などを一時的に保存して再利用する
Webサイトを開くとき、ブラウザは文章だけでなく、画像やデザインに使われているファイルなど、さまざまなデータを読み込みます。
その中には、何度ページを開いても同じものが使われるデータもあります。
こうしたデータを毎回すべてインターネットから取り直すより、一度読み込んだものを一時的に保存しておき、必要なときに再利用したほうが効率的です。
そのためブラウザには、Webサイトの一部のデータをキャッシュとして保存する仕組みがあります。
たとえば、同じWebサイトを何度か開いたときに、ロゴや画像などがすぐ表示されることがあります。
これは、以前保存されたキャッシュが使われている場合があります。
キャッシュは、同じデータを何度も取りに行く手間を減らすための仕組みと考えるとわかりやすいでしょう。
アプリにもキャッシュが保存される
キャッシュはWebブラウザだけのものではありません。
スマホに入れているアプリでも、表示や操作をスムーズにするためにキャッシュが使われることがあります。
たとえば、画像や動画をたくさん表示するSNSアプリや動画アプリでは、一度読み込んだデータの一部を一時的に保存することがあります。
そのおかげで、同じ内容をもう一度表示するときに、毎回すべてを最初から読み込まずに済む場合があります。
ただし、どのようなデータをキャッシュとして保存するかはアプリによって異なります。
そのため、
「このアプリは何をキャッシュとして保存しているの?」
という点は、すべてのアプリで同じではありません。
ここでは、アプリにも動作をスムーズにするための一時データが保存されることがあると覚えておけば十分です。
キャッシュはどこに保存されている?
キャッシュは、基本的にはスマホやパソコンの中にある保存領域の一部に置かれます。
ただし、写真のように自分でフォルダを開いて管理することを前提としたデータではありません。
多くの場合、ブラウザやアプリが自動的に保存し、必要に応じて利用します。
そのため、普段スマホやパソコンを使っていても、キャッシュの保存場所を意識することはほとんどありません。
また、保存場所や管理方法は、iPhone・Android・Windows・Macなどの端末や、使っているブラウザ・アプリによって異なります。
初心者の方は、具体的な保存場所を覚えるよりも、
「キャッシュは端末の中に一時保存され、ブラウザやアプリが自動的に使っている」
と理解しておけば大丈夫です。
キャッシュは便利な仕組みですが、似たものとして「Cookie」や「閲覧履歴」もあります。
どれもブラウザやスマホに保存されることがあるため混同しやすいのですが、役割はそれぞれ違います。
次は、キャッシュとCookie・履歴・アプリデータの違いを整理していきます。
キャッシュとCookie・履歴・アプリデータの違い
キャッシュについて調べていると、「Cookie(クッキー)」「閲覧履歴」「アプリデータ」といった言葉もよく出てきます。
どれもスマホやパソコンに保存されることがあるため、「何が違うの?」と迷いやすいところです。
大まかに分けると、キャッシュは表示などを効率よくするための一時データ、CookieはWebサイトがユーザーに関する情報などを記録するための小さなデータ、閲覧履歴は見たページの記録です。
違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 種類 | 主な役割 | 削除したときに起こりやすいこと |
|---|---|---|
| キャッシュ | 画像などを一時保存して、表示を効率よくする | 次回の表示でデータを再び読み込むため、一時的に表示が遅くなることがある |
| Cookie | Webサイトがユーザーに関する情報などを保存する | サイトによってはログイン状態などが解除されることがある |
| 閲覧履歴 | 過去に見たWebページを記録する | 過去に閲覧したページを履歴から探せなくなる |
| アプリデータ | アプリの設定や利用に必要な情報などを保存する | 削除方法によっては設定などが消えることがある |
特に注意したいのは、「保存されているデータ=すべてキャッシュ」ではないことです。
キャッシュとCookieの違い
キャッシュとCookieは、ブラウザの削除画面などで一緒に表示されることが多いため、同じものだと思われがちです。
しかし、それぞれ役割が違います。
キャッシュは、Webサイトの画像などを一時的に保存して、次に利用するときの読み込みを効率よくするために使われます。
一方、CookieはWebサイトからブラウザに保存される小さなデータで、ユーザーを識別したり、サイトの利用に必要な情報を記録したりするために使われます。
たとえば、WebサイトによってはCookieを利用してログイン状態を維持していることがあります。
そのため、ブラウザで「キャッシュだけを削除したつもりだったのに、Cookieも一緒に削除してしまった」という場合、Webサイトからログアウトすることがあります。
キャッシュとCookieは別のものなので、削除するときはどちらが選択されているか確認することが大切です。
キャッシュと閲覧履歴の違い
閲覧履歴もキャッシュとは異なります。
閲覧履歴は、その名前のとおりこれまでにどのWebページを見たのかを記録したものです。
「あのサイトをもう一度見たいけれど、名前を忘れてしまった」
というときに、ブラウザの履歴から探せることがありますよね。
このような過去に見たページの記録が閲覧履歴です。
一方、キャッシュは「どのページを見たのか」という記録そのものではなく、Webサイトの表示などに使われるデータを一時保存したものです。
つまり、
閲覧履歴=どこを見たかの記録
キャッシュ=表示などに再利用するための一時データ
と考えると違いがわかりやすくなります。
キャッシュとアプリデータの違い
スマホでは「キャッシュ」と「アプリデータ」の違いにも注意が必要です。
アプリデータには、アプリを利用するための設定や、そのほかアプリが保存しているさまざまな情報が含まれることがあります。
一方、キャッシュはアプリを快適に動かすためなどに一時的に保存されるデータです。
そのため、一般的にはキャッシュの削除とアプリデータそのものの削除は同じ操作ではありません。
特にAndroidでは、アプリの管理画面などで「キャッシュを削除」と「ストレージを消去」「データを消去」といった似た項目が表示されることがあります。
名前が似ていても削除されるものは同じとは限らないため、よく確認してから操作しましょう。
削除するときに間違えやすいポイント
キャッシュを削除するときに初心者が特に注意したいのは、キャッシュ以外のデータまで一緒に削除しないことです。
ブラウザやアプリによっては、削除画面に、
・キャッシュ
・Cookie
・閲覧履歴
・サイトデータ
など複数の項目が並んでいることがあります。
「全部消したほうがきれいになりそう」とすべて選択すると、必要な履歴が消えたり、Webサイトからログアウトしたりすることがあります。
また、スマホの設定では「キャッシュを削除」と「データを削除」のように、よく似た項目が並ぶ場合もあります。
キャッシュだけを消したい場合は、削除対象に何が含まれているのかを確認してから操作すると安心です。
キャッシュ・Cookie・履歴などは、「スマホやパソコンに保存される」という点では似ていますが、保存する目的が違います。
この違いがわかっていれば、「キャッシュを削除したら全部消えてしまうのでは?」という不安も減らせるでしょう。
では、そもそもキャッシュを保存しておくことには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
キャッシュのメリットとデメリット
キャッシュには、「たまったら削除するもの」というイメージがあるかもしれません。
しかし、本来キャッシュはスマホやパソコンを快適に使うために役立つ仕組みです。
一方で、保存されたキャッシュが増えたり古くなったりすると、困ったことが起こる場合もあります。
メリットとデメリットの両方を知っておくと、「キャッシュは消したほうがいいの?」と迷ったときにも判断しやすくなります。
| メリット・デメリット | 内容 |
|---|---|
| メリット | Webサイトやアプリをスムーズに表示しやすくなる |
| メリット | 同じデータを何度もダウンロードする手間を減らせる |
| デメリット | キャッシュが増えるとストレージ容量を使う |
| デメリット | 古いキャッシュが残ることで、表示に問題が起こる場合がある |
メリット|Webサイトやアプリの表示が速くなる
キャッシュの大きなメリットは、Webサイトやアプリの表示を速くできることです。
たとえば、一度見たWebサイトをもう一度開くとします。
必要な画像などがキャッシュとして保存されていれば、ブラウザは保存済みのデータを利用できる場合があります。
毎回すべてのデータをインターネット上から取得する必要がなくなるため、そのぶん表示にかかる時間を短くできます。
アプリでも同じように、以前読み込んだデータをキャッシュとして利用することで、画面をスムーズに表示できる場合があります。
つまりキャッシュは、「次に使うかもしれないものを手元に置いておき、必要になったらすぐ使えるようにする」という便利な役割を持っています。
メリット|同じデータを何度もダウンロードせずに済む
キャッシュには、同じデータを何度もダウンロードする手間を減らせるというメリットもあります。
Webサイトを表示するときには、インターネットを通じてさまざまなデータを受け取ります。
以前取得したデータをキャッシュから利用できれば、同じものを毎回インターネット上から取得せずに済む場合があります。
そのため、データ通信量を抑えることにつながる場合もあります。
ただし、Webサイトやアプリの仕組みによってキャッシュの使われ方は異なります。
「キャッシュがあるから通信量が必ず大幅に減る」というわけではありません。
あくまで、同じデータを再利用できれば、不要な再ダウンロードを減らせると考えておきましょう。
デメリット|たまりすぎるとストレージ容量を使う
便利なキャッシュですが、保存するためにはスマホやパソコンのストレージを使います。
ストレージとは、写真・動画・アプリなどのデータを保存しておく場所のことです。
キャッシュもデータのひとつなので、増えていけば、そのぶん保存容量を使用します。
特に画像や動画を多く扱うアプリなどでは、使い続けているうちにキャッシュの容量が大きくなることがあります。
スマホの空き容量が少なくなったときに設定画面を確認して、
「このアプリのキャッシュだけでこんなに容量を使っているの?」
と驚くこともあるかもしれません。
そのような場合には、キャッシュの削除が空き容量を増やす方法のひとつになります。
ただし、キャッシュは再びアプリやWebサイトを利用すると作られることがあります。
そのため、削除すればずっと容量が増えないわけではないことも覚えておきましょう。
デメリット|古いキャッシュで表示がおかしくなることがある
キャッシュには、もうひとつ注意したい点があります。
それは、古いキャッシュが残っていることで、Webサイトが正しく表示されない場合があることです。
たとえばWebサイト側では新しい画像や内容に変更されているのに、ブラウザが以前保存したデータを使っていると、新しい内容がうまく反映されないことがあります。
「Webサイトが更新されたはずなのに古い画面が表示される」
「レイアウトがおかしくなった」
といった問題が起きたとき、キャッシュを削除して読み込み直すことで改善する場合があります。
ただし、表示がおかしい原因が必ずキャッシュとは限りません。
インターネット回線やWebサイト側のトラブルなど、別の原因も考えられます。
キャッシュは基本的には便利なものですが、ときどき古いデータが原因で問題が起こることもあると理解しておくとよいでしょう。
ここまで読むと、「それなら、ときどきキャッシュを全部消しておいたほうがいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、キャッシュは必要に応じて利用される便利なデータでもあります。
次は、キャッシュを削除すると実際に何が起こるのか、写真やログイン情報などへの影響も含めて見ていきましょう。
キャッシュを削除するとどうなる?消しても大丈夫?
「キャッシュを削除すると、写真や大切なデータまで消えてしまうのでは?」
初めてキャッシュを削除するときは、この点が心配になるかもしれません。
基本的に、キャッシュだけを削除する操作であれば、スマホに保存している写真や動画などの個人データまで一緒に消えるものではありません。
ただし、ブラウザやアプリによって削除できる項目は異なります。
「Cookie」「サイトデータ」「アプリデータ」など、キャッシュ以外の項目まで選択すると、ログイン状態や設定などに影響する場合があります。
大切なのは、「キャッシュを削除すること」と「そのほかのデータを削除すること」を分けて考えることです。
キャッシュを削除しても写真や動画は基本的に消えない
キャッシュは、ブラウザやアプリなどが必要に応じて作る一時的なデータです。
そのため、キャッシュだけを削除する操作であれば、通常、カメラで撮影して保存した写真や動画、作成した文書などが削除されるわけではありません。
たとえば、ブラウザのキャッシュを削除したからといって、スマホの写真アプリに保存している写真まで消えるというものではありません。
自分で保存した写真や動画と、キャッシュとして一時保存されているデータは別のものと考えるとわかりやすいでしょう。
ただし、アプリによってデータの管理方法は異なります。
削除画面に複数の項目がある場合は、「キャッシュ」以外のデータまで削除対象になっていないか確認してから操作することが大切です。
削除後はWebサイトやアプリの読み込みに時間がかかることがある
キャッシュを削除すると、それまで一時保存されていたデータを利用できなくなります。
そのため、削除した直後にWebサイトやアプリを開くと、必要なデータをもう一度読み込むことになります。
普段より、
「画像が表示されるまで少し時間がかかる」
「最初の読み込みがいつもより遅い気がする」
と感じることがあるかもしれません。
これは、キャッシュを削除したことで、必要なデータを改めて取得しているためです。
Webサイトやアプリを利用していけば、必要に応じて再びキャッシュが作られます。
そのため、キャッシュを削除したらスマホやパソコンの機能が使えなくなる、というわけではありません。
また、データを再び取得するため、キャッシュ削除後は一時的に通信量が増える場合があります。
モバイルデータ通信量を気にしている場合は、この点も覚えておくと安心です。
Cookieやアプリデータまで一緒に削除しないよう注意する
キャッシュを削除するときに特に気をつけたいのが、Cookieやアプリデータなど、別のデータまで一緒に削除してしまうことです。
ブラウザの削除画面には、キャッシュだけでなく、
・閲覧履歴
・Cookie
・サイトデータ
などが並んでいることがあります。
Cookieなども削除すると、Webサイトによってはログイン状態が解除されたり、保存されていた設定に影響したりすることがあります。
そのため、
「キャッシュを消すとログイン情報も消えるの?」
という疑問については、キャッシュだけを削除するのか、Cookieなども一緒に削除するのかによって異なると考える必要があります。
削除画面で複数の項目にチェックが入っている場合は、そのまま進めず、何を削除する設定になっているのか確認しましょう。
LINEなどのアプリは削除する項目をよく確認する
LINEなど普段よく使うアプリでも、キャッシュを削除したくなることがあるでしょう。
ここでも重要なのは、「キャッシュ」と、それ以外のデータを区別することです。
LINEには、キャッシュ以外にも写真・動画・ファイルなど複数のデータがあります。
LINEの公式ヘルプでは、キャッシュについて「一時的に保存された再ダウンロード可能なデータ」と説明しており、キャッシュを削除してもトーク履歴は削除されないと案内しています。
ただし、保存期間が終了した写真や動画などは、キャッシュを削除すると確認できなくなる場合があるため注意が必要です。
また、「キャッシュを削除」と似た言葉でも、「データを削除」「ストレージを消去」などは別の操作である場合があります。
「容量を空けたいから、とりあえず全部削除しよう」と考えるのではなく、削除する項目と、その操作で何が消えるのかを確認してから進めると安心です。
キャッシュは削除してはいけないものではありませんが、いつでも削除しなければならないものでもありません。
では、どのようなときにキャッシュを削除するとよいのでしょうか。
次は、キャッシュ削除を検討したいタイミングを具体的に見ていきます。
キャッシュは削除したほうがいい?削除するタイミング
キャッシュがたまっているのを見ると、「定期的に削除したほうがいいのかな?」と思うかもしれません。
しかし、キャッシュはWebサイトやアプリを快適に利用するために使われるデータなので、問題がなければ、頻繁に削除する必要はありません。
一方で、Webサイトの表示がおかしいときや、スマホの空き容量が少なくなっているときなどは、キャッシュの削除が役立つことがあります。
「キャッシュがある=すぐ削除する」のではなく、困ったことが起きたときの対処方法のひとつとして考えるとわかりやすいでしょう。
Webサイトが正しく表示されない・更新されないとき
Webサイトを見ていて、
「更新されたはずなのに古い内容が表示される」
「画像やデザインが崩れている」
「何度読み込み直しても表示が変わらない」
といったことが起こる場合があります。
原因のひとつとして考えられるのが、ブラウザに保存されている古いキャッシュです。
Webサイト側では新しいデータに変わっていても、ブラウザに残っている以前のデータが使われることで、最新の状態が正しく表示されないことがあります。
このような場合は、キャッシュを削除してからWebサイトを読み込み直すことで改善する可能性があります。
ただし、表示がおかしくなる原因はキャッシュだけではありません。
Webサイト側の不具合や通信環境などが原因の場合もあるため、キャッシュ削除は対処方法のひとつとして考えておきましょう。
アプリの動作がおかしいとき
アプリを使っていて、
「画面が正しく表示されない」
「以前は問題なかったのに動作がおかしい」
「読み込みがうまくいかない」
といった不具合が起こった場合にも、キャッシュの削除で改善することがあります。
一時保存されたデータに問題が起きている場合、古いキャッシュを削除して新しくデータを読み込み直すことで、正常に動くようになる可能性があるためです。
ただし、アプリの不具合にはさまざまな原因があります。
キャッシュを削除しても改善しない場合は、アプリの再起動やアップデート、端末の再起動など、ほかの対処が必要になることもあります。
ストレージの空き容量を増やしたいとき
スマホやパソコンのストレージ容量が少なくなっている場合も、キャッシュの削除を検討するタイミングです。
特に、画像や動画などを頻繁に読み込むアプリでは、使い続けるうちにキャッシュの容量が大きくなることがあります。
キャッシュを削除すれば、そのキャッシュが使っていたぶんの空き容量を確保できます。
ただし、キャッシュはWebサイトやアプリを利用すると再び作られることがあります。
そのため、キャッシュ削除だけでストレージ不足を根本的に解決できるとは限りません。
空き容量が極端に少ない場合は、不要なアプリや写真・動画、ダウンロードしたファイルなどが容量を圧迫していないかも確認してみましょう。
問題がなければ頻繁に削除しなくてもよい
「キャッシュは毎日削除したほうがスマホにいいのでは?」
と思う方もいるかもしれませんが、基本的にはその必要はありません。
キャッシュは、そもそも表示や処理を効率よくするために利用されるものです。
削除すると必要なデータを再び読み込むことになるため、削除直後は表示に時間がかかったり、通信量が増えたりする場合があります。
そのため、
・Webサイトが正しく表示されない
・アプリの動作に問題がある
・ストレージの空き容量を確保したい
といった理由があるときに削除を検討すれば十分でしょう。
「キャッシュがたまっているから悪い」「見つけたらすぐ消さなければならない」と考える必要はありません。
普段はキャッシュの存在をそれほど気にせず、困ったときに必要に応じて削除するくらいに考えておくとよいでしょう。
キャッシュの意味についてよくある質問
ここまでキャッシュの意味や役割について説明してきましたが、「削除したらスマホは軽くなる?」「毎日消したほうがいい?」など、まだ気になることもあるでしょう。
キャッシュについて迷いやすいポイントを、Q&A形式でわかりやすくまとめます。
キャッシュは勝手にたまるの?
はい。ブラウザやアプリを使っていると、必要に応じてキャッシュが自動的に保存されることがあります。
Webサイトを見たりアプリを使ったりするたびに、自分で「キャッシュを保存する」という操作をする必要はありません。
そのため、いつの間にかキャッシュの容量が増えていることもあります。
ただし、キャッシュの保存や管理の仕組みはブラウザやアプリによって異なります。
「キャッシュがある=異常」ということではなく、普段使っているうちに作られるデータだと考えておきましょう。
キャッシュを削除するとスマホは軽くなる?
キャッシュを削除すると、キャッシュが使用していたストレージ容量を一時的に減らすことができます。
そのため、キャッシュが大きな容量を占めていた場合には、空き容量を増やす効果が期待できます。
また、古いキャッシュが原因でアプリやWebサイトの表示に問題が起きていた場合は、削除によって改善することもあります。
ただし、キャッシュを削除すれば必ずスマホ全体の動作が速くなるわけではありません。
スマホの動作が重い原因には、ストレージ不足やアプリの動作、OSなど、さまざまなものがあります。
さらに、削除したキャッシュはアプリやWebサイトを利用すると再び作られることがあります。
「スマホを軽くするために、とにかくキャッシュを全部消す」と考えるより、容量不足や不具合が気になるときに削除を検討するとよいでしょう。
キャッシュを削除するとログイン情報は消える?
キャッシュだけを削除する場合と、Cookieなども一緒に削除する場合では異なります。
Webサイトでは、Cookieなどを利用してログイン状態を維持していることがあります。
そのため、ブラウザでキャッシュと一緒にCookieやサイトデータまで削除すると、利用していたWebサイトからログアウトすることがあります。
「キャッシュを消したらログアウトした」という場合でも、実際にはキャッシュだけでなくCookieなども削除していた可能性があります。
ログイン状態をできるだけ残したい場合は、削除画面で何が削除対象になっているのかを確認してから操作しましょう。
キャッシュは毎日削除したほうがいい?
基本的には、キャッシュを毎日削除する必要はありません。
キャッシュには、Webサイトやアプリで使うデータを一時保存し、次に利用するときの読み込みを効率よくする役割があります。
毎日のように削除すると、必要なデータをそのたびに読み込み直すことになります。
そのため、
「Webサイトの表示がおかしい」
「アプリの調子が悪い」
「ストレージの空き容量が少ない」
など、削除する理由があるときに対応するという考え方で問題ありません。
「キャッシュ」と「現金」の意味はどう見分ける?
日本語ではどちらも「キャッシュ」と書きますが、英語では別の単語です。
スマホやパソコンで使われるキャッシュは「cache」、現金という意味のキャッシュは「cash」です。
見分けるときは、前後の言葉を確認すると簡単です。
「ブラウザのキャッシュを削除する」「キャッシュをクリアする」など、スマホやパソコンについて話している場合は、基本的に一時保存されるデータや仕組みを意味します。
一方、「キャッシュで支払う」「キャッシュレス」など、お金や支払いについて話している場合は現金という意味です。
パソコン・スマホの話なら「一時保存」、お金の話なら「現金」と覚えておくと、迷いにくいでしょう。
キャッシュの意味がわからない人向けのまとめ
キャッシュという言葉は少し難しく聞こえますが、基本的な意味はそれほど複雑ではありません。
キャッシュとは、一度使ったデータを、次に使いやすいよう一時的に保存しておく仕組みです。
Webサイトやアプリで使うデータの一部を保存しておくことで、同じデータを何度も読み込む手間を減らし、表示などをスムーズにするのに役立っています。
最後に、この記事のポイントを振り返ってみましょう。
・キャッシュは、データを一時的に保存して再利用するための仕組み
・Webサイトやアプリの表示を速くするのに役立つ
・ブラウザやアプリを使っていると自動的に作られることがある
・Cookieや閲覧履歴、アプリデータとは役割が違う
・キャッシュだけを削除する場合、保存している写真や動画まで消えるものではない
・古いキャッシュが原因で、Webサイトなどが正しく表示されないことがある
・ストレージの空き容量を増やすために、キャッシュ削除が役立つ場合もある
・「cache」は一時保存に関係する言葉、「cash」は現金という意味
キャッシュはスマホやパソコンを快適にする一時データ
キャッシュは「不要なデータ」というイメージを持たれやすいのですが、もともとはスマホやパソコンを効率よく使うために役立つものです。
一度読み込んだデータを一時的に保存しておけば、必要になったときに再利用できます。
最初に紹介した「よく使うハサミを、すぐ取り出せる机の引き出しに置いておく」というイメージを思い出すとわかりやすいでしょう。
キャッシュも、必要になりそうなデータを取り出しやすいところに一時的に置いておくような仕組みです。
問題がなければ頻繁に削除する必要はない
キャッシュは、たまるたびに削除しなければならないものではありません。
Webサイトやアプリが問題なく使えていて、ストレージの空き容量にも困っていないのであれば、頻繁に削除する必要はないでしょう。
一方で、
「Webサイトが更新されない」
「表示がおかしい」
「アプリの調子が悪い」
「ストレージの空き容量を増やしたい」
といった場合には、キャッシュの削除を試す価値があります。
キャッシュは「定期的に必ず消すもの」ではなく、「必要なときに削除を検討するもの」と考えるとわかりやすいです。
削除するときはCookieやアプリデータとの違いに注意しよう
キャッシュについて特に覚えておきたいのが、Cookieや閲覧履歴、アプリデータとは別のものだという点です。
キャッシュだけを削除したいのに、Cookieやアプリデータなどまで一緒に削除すると、Webサイトからログアウトしたり、アプリの設定などに影響したりする場合があります。
削除するときは、「キャッシュ」という言葉だけを見るのではなく、どのデータが削除対象になっているのかを確認してから操作すると安心です。
キャッシュの意味がわからなくなったら、まずは「あとですばやく使えるよう、一時的に取っておくデータ」と思い出してみてください。
そう考えると、「なぜキャッシュがあるのか」「なぜ削除すると表示が遅くなることがあるのか」も理解しやすくなります。

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