「プラットフォーム」という言葉を、ニュースや仕事、インターネットの記事などで見かけることがありますよね。
「なんとなく聞いたことはあるけれど、意味を説明してと言われるとわからない」
「駅のホームのこと?それともIT用語?」
と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
プラットフォームは、簡単にいうと「何かを支える土台や基盤」という意味を持つ言葉です。
ただし、使われる場面によって「人や企業が集まる場所」「アプリを動かす仕組み」「商品やサービスを提供する場」など、少しずつ意味が変わります。
そのため、一つの決まったものを指す言葉だと思うと、かえってわかりにくくなってしまいます。
この記事では、プラットフォームの意味を身近な駅の例からやさしく説明し、ITやビジネスではどのように使われるのか、具体例も交えながら紹介します。
「プラットフォームって結局何?」という疑問を、ここですっきり解消していきましょう。
プラットフォームの意味とは?まずは身近な「駅」の例でやさしく解説
「プラットフォーム」と聞いて、最初に駅のホームを思い浮かべる方もいるかもしれません。
実は、そのイメージはプラットフォームという言葉を理解するうえで、とても役立ちます。
駅のプラットフォームは、電車に乗ったり降りたりするための場所です。
そこには、
・電車
・乗客
・駅員
・路線
など、さまざまな人や仕組みが集まっています。
このように、何かが動いたり、人やサービスがつながったりするための「土台となる場所」をイメージすると、プラットフォームの意味がぐっとわかりやすくなります。
プラットフォームを一言でいうと「何かを支える土台や基盤」
プラットフォームの意味をできるだけ簡単にいうなら、
「何かを支える土台や基盤」
と考えるとよいでしょう。
ただし、「プラットフォーム」という名前の特定の機械やサービスがあるわけではありません。
何の土台になっているかによって、プラットフォームと呼ばれるものが変わります。
たとえば、ITの世界では、パソコンやスマートフォンのアプリを動かすためのOSなどがプラットフォームと呼ばれることがあります。
一方、ビジネスでは、商品を売りたい企業と買いたい人をつなぐサービスなどもプラットフォームと呼ばれます。
たとえばAmazonをイメージしてみましょう。
Amazonには、
・商品を販売する企業や店舗
・商品を購入する利用者
・決済や配送などの仕組み
が集まっています。
Amazonという「場」があることで、販売する側と購入する側が出会いやすくなっています。
このような「複数の人やサービスが活動できる共通の土台」も、プラットフォームの一つです。
つまり、
プラットフォーム=何かが活動するための土台
と覚えておけば、まずは十分です。
駅のプラットフォームをイメージすると意味がわかりやすい
プラットフォームという言葉は、英語では「platform」と書きます。
もともと「platform」には、平らな場所や一段高くなった台といった意味があります。
英語の語源をたどると、フランス語の「plateforme」に由来し、「flat(平らな)」と「form(形)」につながる言葉とされています。
鉄道駅の乗降場所を「platform」と呼ぶ用法も古くから使われています。
そのため、難しいIT用語として覚えるよりも、まずは「駅のホームのような土台」を思い浮かべてみてください。
駅のホームそのものが目的ではなく、ホームがあることで電車に乗ったり降りたりできますよね。
ITやビジネスのプラットフォームも、それとよく似ています。
プラットフォームそのものだけで完結するのではなく、その上で、
・アプリを使う
・商品を売買する
・情報を発信する
・人と人が交流する
といったさまざまな活動が行われます。
たとえばスマートフォンなら、iOSやAndroidという土台の上で、さまざまなアプリが動いています。
ネット通販なら、ECサイトという場を通して、販売者と購入者がつながっています。
「その上で何かが動く、利用される、つながる」
このイメージを持っておくと、「プラットフォーム」という言葉が出てきても理解しやすくなります。
【図解を入れるならここがおすすめ】
「駅のホーム」を中央に置き、
駅のホーム
↓
人や電車が集まる土台
ITのプラットフォーム
↓
アプリやサービスが動く土台
ビジネスのプラットフォーム
↓
企業や利用者がつながる土台
という3段階の図にすると、初心者にも意味が伝わりやすくなります。
プラットフォームは場面によって意味が少し変わる
プラットフォームがわかりにくい大きな理由は、使われる場面によって指しているものが違うことです。
たとえば、次のように使われます。
| 使われる場面 | プラットフォームの意味 |
|---|---|
| 駅 | 電車に乗り降りするためのホーム |
| IT | ソフトウェアやアプリを動かすための基盤 |
| インターネット | さまざまなサービスや機能を利用できる場 |
| ビジネス | 企業と利用者などをつなぐ場や仕組み |
たとえば「スマートフォンのプラットフォーム」という話なら、iOSやAndroidなどのOSを指していることがあります。
「ECプラットフォーム」という話なら、商品を販売する人と購入する人をつなぐネット上の仕組みを指すことがあります。
「SNSプラットフォーム」なら、利用者が情報を発信したり交流したりできる場という意味です。
このように、プラットフォームという言葉が出てきたら、
「これは何を支える土台のことだろう?」
と考えてみるのがポイントです。
難しそうな言葉ですが、基本となる考え方はそれほど複雑ではありません。
「何かが動いたり、人やサービスがつながったりするための土台・基盤」
と理解しておけば、多くの場面で意味をつかめるようになります。
ITで使われる「プラットフォーム」とは?
「プラットフォーム」という言葉をよく見かけるのが、パソコンやスマートフォン、インターネットなどのIT分野です。
ITでいうプラットフォームも、基本的な考え方はこれまで説明した「土台・基盤」と同じです。
ソフトウェアやアプリ、さまざまなサービスを動かしたり利用したりするための基盤を、プラットフォームと呼びます。
ただし、ITではOSだけでなく、アプリを提供する場所やオンラインサービス、クラウドなど、さまざまなものがプラットフォームと呼ばれます。
「IT用語だから難しい」と考えず、「その上で何が動いているのか、何が利用されているのか」に注目すると理解しやすくなります。
OSやソフトウェアを動かすための「土台」という意味
ITにおけるプラットフォームの代表的な例が、OS(オペレーティングシステム)です。
OSとは、パソコンやスマートフォンを動かすための基本となるソフトウェアのことです。
たとえば、
・Windows
・macOS
・Android
・iOS
などがあります。
私たちが普段使っているアプリやソフトウェアの多くは、こうしたOSの上で動いています。
イメージとしては、
OS(プラットフォーム)
↓
アプリやソフトウェア
↓
利用者
という関係です。
駅にたとえるなら、OSが「ホーム」、そこで動くアプリやソフトウェアが「電車」のようなものと考えるとわかりやすいでしょう。
ただし、IT分野で「プラットフォーム」と呼ばれるものはOSだけではありません。
ソフトウェアを開発するための環境や、さまざまなサービスを提供するためのシステムなどもプラットフォームと呼ばれることがあります。
そのため、「プラットフォーム=OS」と覚えるのではなく、「アプリやサービスなどが動くための基盤の一つがOS」と理解しておくとよいでしょう。
アプリ・SNS・ECサイトもプラットフォームと呼ばれる
プラットフォームという言葉は、インターネット上のサービスにも使われます。
たとえばSNSでは、利用者がアカウントを作り、文章や写真、動画などを投稿したり、ほかの利用者と交流したりできます。
SNSという「場」が用意され、その上で多くの利用者がさまざまな活動をしているわけです。
このようなサービスも「SNSプラットフォーム」と呼ばれることがあります。
ECサイトも同様です。
ECとは「Electronic Commerce(電子商取引)」の略で、簡単にいうとインターネット上で商品やサービスを売買することです。
たとえば、オンライン上に、
・商品を販売したい事業者
・商品を購入したい利用者
・商品情報
・決済などの機能
が集まり、売買できる仕組みが用意されている場合、そのサービスは「ECプラットフォーム」と呼ばれることがあります。
ここでもポイントは「複数の人やサービスが利用できる共通の場が用意されている」ことです。
ただし、すべてのアプリやWebサイトが必ずプラットフォームと呼ばれるわけではありません。
一般的には、単独の機能を提供するだけではなく、その基盤を使って複数の利用者や企業が活動したり、ほかのサービスや機能が提供されたりするものに対して「プラットフォーム」という言葉がよく使われます。
クラウドプラットフォームとは?初心者向けに簡単に解説
IT関連の記事では、「クラウドプラットフォーム」という言葉を目にすることもあります。
クラウドとは、インターネットなどのネットワークを通して、サーバーやストレージ、ソフトウェアといったITの機能を利用する仕組みです。
以前は、企業がシステムを利用するために、自社でサーバーなどの機器を用意するケースが多くありました。
一方、クラウドを利用すれば、自社ですべての機器や環境を用意しなくても、インターネットを通じて必要なIT機能を利用できます。
そして、アプリやシステムを開発・運用するために必要な環境をクラウド上で提供するものなどが、クラウドプラットフォームと呼ばれます。
代表的なものには、
・Amazon Web Services(AWS)
・Microsoft Azure
・Google Cloud
などがあります。
これらでは、サーバーやデータベース、ストレージなど、システムの開発や運用に必要となるさまざまな機能が提供されています。
専門的な仕組みまですべて覚える必要はありません。
初心者の方なら、
クラウドプラットフォーム=「インターネットを通して、システムやサービスを作ったり動かしたりするための土台を利用できる仕組み」
くらいのイメージを持っておけばよいでしょう。
IT分野ではOS、クラウド、オンラインサービスなど、いろいろなものに「プラットフォーム」という言葉が使われます。
一見すると別々の意味に感じますが、共通しているのは「何かを動かす・利用するための土台になっている」という点です。
この基本を押さえておけば、IT関連の記事で「プラットフォーム」という言葉が出てきたときも、意味をつかみやすくなります。
ビジネスで使う「プラットフォーム」とは?
ビジネスの話でも、「プラットフォーム」という言葉はよく登場します。
たとえば、「プラットフォームビジネス」「プラットフォーマー」「プラットフォームを提供する」といった使い方です。
ビジネスでいうプラットフォームは、「企業や利用者など、異なる人やサービスをつなぐ場・仕組み」と考えるとわかりやすいでしょう。
単に商品を販売するだけではなく、売りたい人と買いたい人、情報を発信したい人と見たい人など、複数の参加者がつながるための仕組みを提供するのが特徴です。
企業と利用者などをつなぐ「場・仕組み」という意味
身近な例として、インターネット上のショッピングモールを考えてみましょう。
そこには、
・商品を販売したい企業や店舗
・商品を購入したい利用者
が集まります。
販売する側は、多くの利用者に商品を見てもらえる可能性があります。
利用者側も、さまざまな店舗の商品を一つの場所で探したり比較したりできます。
つまり、プラットフォームが間に入ることで、それぞれ単独では出会いにくかった人や企業がつながりやすくなるわけです。
SNSも同じように考えられます。
情報を発信する人と、その情報を見たり反応したりする人が同じサービスに集まることで、コミュニケーションが生まれます。
このように、ビジネスにおけるプラットフォームは、単なる「場所」というより、複数の参加者がつながり、商品・サービス・情報などをやり取りできる仕組みまで含めた「場」と考えると理解しやすいでしょう。
プラットフォームビジネスとプラットフォーマーの意味
「プラットフォーム」の意味がわかると、「プラットフォームビジネス」や「プラットフォーマー」という言葉も理解しやすくなります。
プラットフォームビジネスとは、複数の利用者や企業などがつながる場や仕組みを提供し、そこから収益につなげるビジネスモデルのことです。
たとえば、商品を売りたい事業者と買いたい人をつなぐサービスなら、取引に応じた手数料などを収益にする方法があります。
ほかにも、
・利用料金や月額料金を受け取る
・広告を掲載して広告収入を得る
・有料の機能やサービスを提供する
など、収益を得る方法はサービスによってさまざまです。
そして、このようなプラットフォームを運営・提供する企業や事業者は「プラットフォーマー」と呼ばれます。
ここで整理すると、
プラットフォーム
=人や企業、サービスなどがつながる場・基盤
プラットフォームビジネス
=その場や仕組みを活用して収益を生み出すビジネス
プラットフォーマー
=そのプラットフォームを提供・運営する事業者
という違いがあります。
似た言葉なので難しく感じるかもしれませんが、「場」「ビジネス」「運営する側」に分けると覚えやすくなります。
利用者が増えるほど価値が高まりやすい「ネットワーク効果」
プラットフォームを理解するときに、もう一つ知っておきたいのが「ネットワーク効果」です。
ネットワーク効果とは、一般的に、利用者が増えることで、そのサービスの価値が高まっていく現象をいいます。
たとえば、利用者がほとんどいないSNSを想像してみてください。
投稿しても見る人が少なく、交流できる相手も限られるため、あまり魅力を感じないかもしれません。
一方、多くの人が利用していれば、見られる情報や交流できる相手が増え、そのサービスを利用する価値も高まりやすくなります。
ECプラットフォームでも同じようなことが起こります。
購入する利用者が増える
↓
商品を販売したい事業者が集まりやすくなる
↓
取り扱われる商品が増える
↓
利用者にとって便利になる
↓
さらに利用者が集まりやすくなる
という循環が生まれることがあります。
もちろん、利用者が増えれば必ず成功するというわけではありません。
使いやすさや安全性、サービスの質なども重要です。
それでも、「参加する人が増えることで、ほかの参加者にとっても価値が高まりやすい」という点は、多くのプラットフォームビジネスを理解するうえで大切なポイントです。
ビジネスの記事などで「プラットフォーム」という言葉を見かけたら、
「誰と誰をつないでいるのか?」
に注目してみてください。
販売者と購入者なのか、情報を発信する人と見る人なのか、企業と企業なのか。
そこがわかると、そのプラットフォームがどのような役割を果たしているのかも理解しやすくなります。
身近なプラットフォームの具体例を見てみよう
ここまで「プラットフォームは土台や基盤」「ビジネスでは人や企業などをつなぐ場」と説明してきました。
とはいえ、言葉だけではまだ少しイメージしにくいかもしれません。
そこで、私たちの身近にあるプラットフォームの例を見てみましょう。
| 種類 | 具体例 | 何のための土台・場? |
|---|---|---|
| EC | Amazonなど | 商品を販売する側と購入する側をつなぐ |
| SNS | Facebookなど | 利用者同士が情報を発信・共有・交流する |
| OS | Windows、Android、iOSなど | アプリやソフトウェアを動かす |
| アプリストア | App Store、Google Playなど | アプリを提供する側と利用する側をつなぐ |
| クラウド | AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなど | システムの開発・運用などに必要なIT環境を提供する |
同じ「プラットフォーム」でも、役割がかなり違うことがわかります。
大切なのは、名前をすべて覚えることではありません。
「このプラットフォームは、何を支えたり、誰と誰をつないだりしているのだろう?」
という視点で見ることです。
AmazonなどのECプラットフォーム
AmazonのようなECサービスは、プラットフォームの意味を理解しやすい身近な例です。
ECとは「Electronic Commerce(電子商取引)」の略で、インターネットを利用して商品やサービスを売買することをいいます。
ECプラットフォームには、商品を購入する利用者だけでなく、商品を販売する事業者も参加できます。
さらに、商品を探すための検索機能や注文、決済など、オンラインで買い物をするためのさまざまな仕組みが用意されています。
そのため、
販売する側
↓
ECプラットフォーム
↓
購入する側
という関係をイメージするとわかりやすいでしょう。
販売する側にとっては商品を多くの人に知ってもらう機会になり、購入する側にとっては多くの商品から目的に合うものを探せる場になります。
つまりECプラットフォームは、単なる「ネット上のお店」ではなく、販売者と購入者が取引できる共通の場や仕組みとしての役割も持っています。
FacebookなどのSNSプラットフォーム
FacebookのようなSNSも、プラットフォームと呼ばれる代表的なサービスです。
SNSは「Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」の略です。
利用者はSNS上で文章や写真、動画などを投稿したり、ほかの人の投稿を見たり、反応したりできます。
つまり、
情報を発信する人
↓
SNSプラットフォーム
↓
情報を見る・交流する人
というつながりが生まれます。
ECでは主に商品を売買する人をつなぐのに対し、SNSでは人と人、あるいは情報を発信する側と受け取る側をつないでいると考えるとわかりやすいでしょう。
また、SNSには個人だけでなく企業も参加できます。
企業が情報を発信し、利用者がそれを見たり反応したりすることもできるため、コミュニケーションや情報発信のための共通の場として利用されています。
このように、SNSは多くの利用者が参加し、情報の発信や共有、交流ができる土台になっています。
OS・アプリストアなどのITプラットフォーム
IT分野では、Windows、Android、iOSなどのOSがプラットフォームとして扱われることがあります。
OSは、パソコンやスマートフォンを動かすための基本となるソフトウェアです。
その土台の上で、さまざまなアプリやソフトウェアを動かします。
一方、App StoreやGoogle Playのように、アプリを提供・入手できるサービスもプラットフォームの一例です。
アプリを開発して提供する側と、そのアプリを探して利用する側が同じ場に集まるからです。
この2つはどちらも「プラットフォーム」と呼ばれることがありますが、役割には違いがあります。
OS
=アプリなどを動かすための土台
アプリストア
=アプリを提供する側と利用する側をつなぐ場
というように考えると整理しやすくなります。
「プラットフォーム」という言葉が一つの種類だけを指しているわけではないことが、ここからもわかります。
クラウドサービスなど仕事で使われるプラットフォーム
企業のITに関する話では、クラウドプラットフォームという言葉もよく使われます。
代表的な例には、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloudなどがあります。
これらのサービスでは、サーバーやストレージ、データベースなど、システムやアプリを開発・運用するために利用できるさまざまなIT機能が提供されています。
企業が必要な設備や環境をすべて自社で用意するのではなく、クラウド上に用意された機能を利用できるのが特徴です。
そのため、
クラウドプラットフォーム
=システムやサービスを作ったり動かしたりするためのIT上の土台
と考えるとよいでしょう。
ここまで見てきたように、
・Amazonのように「売る人と買う人」をつなぐもの
・Facebookのように「人や情報」をつなぐもの
・OSのように「アプリを動かす土台」になるもの
・クラウドのように「システムの開発や運用を支える土台」になるもの
など、プラットフォームにはさまざまな種類があります。
一見するとまったく違うサービスですが、「ほかの活動やサービスが成り立つための共通の土台・場になっている」という点では共通しています。
プラットフォームという言葉の意味がわからなくなったときは、「これは何の土台になっているの?」と考えてみると理解しやすくなるでしょう。
「プラットフォーム」を別の言葉に言い換えると?
「プラットフォームの意味はなんとなくわかったけれど、日本語にすると何と言えばいいの?」
そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。
プラットフォームは、いつでも同じ日本語に置き換えられる言葉ではありません。
使われている場面に合わせて、「土台」「基盤」「場」「仕組み」などに言い換えると意味を理解しやすくなります。
「土台」「基盤」「場」「仕組み」など文脈によって言い換える
プラットフォームを言い換えるときは、「何について話しているのか」を確認するのがポイントです。
代表的な言い換え方を整理すると、次のようになります。
| 使われる場面 | 言い換えの例 | イメージ |
|---|---|---|
| IT・OS | 土台・基盤 | アプリやソフトウェアを動かすための基礎 |
| EC・SNS | 場・仕組み | 利用者や企業などが集まり、つながる場所 |
| クラウド | 基盤・環境 | システムの開発や運用などを支える環境 |
| ビジネス | 場・基盤・仕組み | 複数の利用者や企業などをつなぐ仕組み |
たとえば、
「アプリを提供するためのプラットフォーム」
という文章なら、
「アプリを提供するための基盤・環境」
と置き換えると意味をつかみやすくなります。
一方、
「企業と消費者をつなぐプラットフォーム」
なら、
「企業と消費者をつなぐ場・仕組み」
と考えたほうが自然です。
このように、プラットフォームを必ず一つの日本語に訳そうとする必要はありません。
その場面で「何の土台・場になっているのか」を考えて、わかりやすい日本語に置き換えるのがおすすめです。
会話やニュースで出てきたときの意味の見分け方
仕事の会話やニュースなどで突然「プラットフォーム」という言葉が出てくると、「今はどの意味で使っているの?」と迷ってしまうことがあります。
そんなときは、プラットフォームという単語だけを見るのではなく、前後に出てくる言葉に注目してみましょう。
たとえば、
「アプリ」「OS」「ソフトウェア」などが出てきた場合
→ アプリやソフトウェアを動かす「ITの基盤」という意味で使われている可能性があります。
「販売者」「購入者」「出店」「商品」などが出てきた場合
→ 商品を売る側と買う側をつなぐ「ECの場・仕組み」という意味で使われている可能性があります。
「投稿」「ユーザー」「交流」「情報発信」などが出てきた場合
→ 人や情報をつなぐ「SNSなどの場」という意味で使われている可能性があります。
「サーバー」「システム開発」「データベース」「クラウド」などが出てきた場合
→ システムの開発や運用を支える「IT環境・基盤」という意味で使われている可能性があります。
そして、迷ったときに便利なのが、
「このプラットフォームの上で、誰が何をするの?」
と考えてみることです。
たとえば、
「アプリが動く」
→ アプリを動かすための土台
「販売者と購入者が取引する」
→ 売る人と買う人をつなぐ場
「利用者が情報を発信する」
→ 情報を発信・共有するための場
「企業がシステムを開発する」
→ システム開発を支える基盤
というように整理できます。
プラットフォームという言葉にはさまざまな使い方があるため、単語だけを丸暗記するより、「何を支える土台なのか」「誰と誰をつなぐ場なのか」を考えるほうが理解しやすいでしょう。
「プラットフォーム=必ずこれ」という一つの答えを探さなくても大丈夫です。
「何かを支える土台・基盤」または「人やサービスなどをつなぐ場・仕組み」
という基本イメージを持ち、前後の文章から具体的な意味を判断できれば、日常会話やニュース、仕事でこの言葉が出てきても迷いにくくなります。
プラットフォームを利用するメリット
ここまで具体例を見てきて、「なぜさまざまな分野でプラットフォームが利用されているの?」と疑問に思った方もいるかもしれません。
プラットフォームの大きな特徴は、一つの土台や場に、人・企業・商品・サービスなどを集められることです。
利用者にとって便利になるだけでなく、商品やサービスを提供する企業にとっても、多くの人とつながるきっかけになります。
ここでは、プラットフォームを利用する主なメリットを見てみましょう。
利用者はさまざまな商品やサービスを利用しやすくなる
利用者にとってのメリットは、一つのプラットフォームからさまざまな商品やサービスを利用しやすくなることです。
たとえばECプラットフォームなら、複数の商品や販売者が一つの場所に集まっています。
利用者は、それぞれのお店を一から探さなくても、同じプラットフォームの中で商品を探したり比較したりできます。
アプリストアもわかりやすい例です。
さまざまなアプリが同じ場所で提供されているため、利用者は目的に合ったアプリを探して入手できます。
SNSなら、一つのサービスの中で多くの人や企業が情報を発信しているため、さまざまな情報に触れたり、人と交流したりできます。
このように、必要な商品・サービス・情報などが集まっていることで、利用者が探したり利用したりしやすくなるのがメリットです。
企業は多くのユーザーとつながりやすくなる
プラットフォームは、商品やサービスを提供する企業側にもメリットがあります。
すでに多くの利用者が集まっているプラットフォームを利用すれば、自社だけでは接点を持つことが難しかったユーザーにも、商品やサービスを知ってもらえる可能性があります。
たとえばECプラットフォームに出店すれば、その場所を訪れる利用者に商品を見つけてもらうきっかけになります。
アプリを開発する企業や個人の場合も、アプリストアを通して多くの利用者へアプリを提供できます。
もちろん、プラットフォームを利用したからといって、自動的に商品が売れたり利用者が増えたりするわけではありません。
同じプラットフォーム内にはほかの商品やサービスも存在するため、選んでもらうための工夫は必要です。
それでも、利用者が集まる共通の場を活用して接点を作れることは、企業にとって大きな特徴といえるでしょう。
利用者やデータが集まることで新しい価値が生まれやすい
プラットフォームには、多くの利用者が参加することで、さまざまな情報やデータが集まりやすいという特徴もあります。
たとえばECサービスでは、利用状況などのデータを分析することで、サービスの改善や利用者に合った情報提供などに活用できる場合があります。
また、前に説明した「ネットワーク効果」によって、参加者が増えること自体がサービスの価値につながる場合もあります。
たとえば、
利用者が増える
↓
商品や情報などが充実する
↓
利用者にとって便利になる
↓
さらに利用者が集まりやすくなる
といった流れです。
SNSなら、利用者が増えることで交流できる相手や投稿される情報が増えることがあります。
ECプラットフォームなら、購入する人が集まることで販売する事業者にとって参加する魅力が高まり、販売者や商品が増えることで購入する側の選択肢も広がる、といった関係が考えられます。
さらに、プラットフォームを運営する側では、利用状況などのデータを分析し、機能の改善や新しいサービスの検討に役立てることもできます。
ただし、利用者に関するデータを扱う場合には、個人情報やプライバシーへの配慮が欠かせません。
このようにプラットフォームには、
「人やサービスを集める」
「参加者同士をつなぐ」
「集まった情報をサービス改善などに活用する」
といった特徴があります。
私たちが普段何気なく利用しているECサイトやSNSなどが便利なのも、単独の商品やサービスだけではなく、さまざまな人・商品・情報などが一つの「場」に集まっているからなのです。
プラットフォームのデメリットや注意点
プラットフォームは、多くの人やサービスをつなぐ便利な仕組みですが、メリットばかりではありません。
利用する側には「特定のサービスに頼りすぎてしまう」という問題があり、運営する側にはセキュリティ対策やシステムの維持などが求められます。
プラットフォームの意味を理解するうえでは、こうした注意点も知っておくと、よりイメージしやすくなります。
特定のプラットフォームへの依存が大きくなることがある
便利なプラットフォームほど、利用する機会が増えていきます。
その結果、企業や利用者が特定のプラットフォームに頼りすぎてしまうことがあります。
たとえば、企業が一つのECプラットフォームだけで商品を販売している場合を考えてみましょう。
そのプラットフォームの利用条件や手数料、提供される機能などが変更されると、販売方法や費用に影響する可能性があります。
また、何らかの理由でサービスを利用できなくなれば、そこで行っていた活動にも影響が出ます。
これはECだけではありません。
SNSを主な情報発信の手段としている場合も、サービスのルールや表示方法などが変われば、それまでと同じように情報を届けられるとは限りません。
プラットフォームは便利だからこそ、「そのサービスがなければ活動できない」という状態になりすぎないよう注意することも大切です。
個人情報やデータの管理・セキュリティに注意が必要
多くの利用者が参加するプラットフォームでは、さまざまなデータが扱われます。
たとえば、
・氏名などの登録情報
・購入や利用に関する情報
・投稿した文章や写真
・サービスの利用履歴
などです。
どのようなデータが扱われるかはサービスによって異なりますが、プラットフォームを安心して利用するためには、適切なデータ管理やセキュリティ対策が欠かせません。
運営する企業には、不正アクセスや情報漏えいなどを防ぐための対策が求められます。
一方、利用者側でも、
・パスワードを使い回さない
・二段階認証など利用できる安全機能を活用する
・必要以上の個人情報を公開しない
・不審なメッセージやリンクに注意する
など、基本的な対策を意識しておくとよいでしょう。
また、サービスを利用するときには、「どのような情報を登録・提供しているのか」を確認することも大切です。
便利だからという理由だけでなく、プライバシーやデータの扱いについても意識して利用しましょう。
提供側には開発・運用コストがかかる
プラットフォームを提供する側にも課題があります。
多くの利用者が安心してサービスを使えるようにするには、システムを作って終わりではありません。
サービスの内容によって異なりますが、
・システムの開発
・サーバーなどのIT環境の整備
・セキュリティ対策
・システムの保守や更新
・利用者へのサポート
・障害が発生した場合の対応
などが必要になります。
利用者が増えれば、より多くのアクセスやデータを適切に処理できるよう、システムを強化しなければならない場合もあります。
また、プラットフォームは「作れば利用者が自然に集まる」というものでもありません。
商品を売る人がいても買う人がほとんどいなければ、販売者にとって魅力的な場にはなりにくいでしょう。
反対に、買いたい人がいても商品や販売者が少なければ、利用者にとって十分に便利なサービスにはなりません。
「参加する側」と「利用する側」の両方にとって価値のある場を作り、利用を続けてもらうことが重要になります。
このように、プラットフォームには便利な面がある一方で、
・特定のサービスへの依存
・個人情報やデータの管理
・セキュリティ
・開発や運用の負担
・利用者を集めて維持する難しさ
といった課題もあります。
利用する側であれば「便利だからすべて任せる」のではなく、そのサービスの特徴やルールを理解して使うことが大切です。
提供する側であれば、利用者が安心して参加でき、継続して利用したいと思える環境を整えていく必要があります。
プラットフォームは多くの人やサービスが集まる「土台」だからこそ、その土台を安全かつ安定して使い続けられることも重要なのです。
プラットフォームについてよくある疑問
最後に、プラットフォームという言葉について、初心者が迷いやすいポイントをQ&A形式で整理します。
「サービスやシステムとは何が違うの?」「スマホでは何を指しているの?」など、意味がわからなくなったときの参考にしてください。
プラットフォームとサービスの違いは?
プラットフォームとサービスは似た場面で使われるため、違いがわかりにくい言葉です。
簡単に整理すると、
プラットフォーム=さまざまな人・機能・サービスなどが活動するための土台や場
サービス=利用者に提供される具体的な機能や価値
と考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば、さまざまな販売者と購入者が参加できるECプラットフォームでは、商品の検索や購入、決済など、複数の機能やサービスが提供されています。
ただし、「プラットフォーム」と「サービス」は完全に分けられるものではありません。
一つのサービスそのものが、ほかの利用者や企業にとってのプラットフォームとして機能することもあるからです。
そのため、名称だけで判断するのではなく、「ほかの人やサービスが活動するための共通の土台になっているか」を見ると理解しやすくなります。
プラットフォームとシステムの違いは?
「システム」も、プラットフォームと一緒に使われることが多い言葉です。
システムとは一般的に、複数の要素が関係し合い、一定の目的を果たすための仕組みを指します。
一方、プラットフォームは、その上でほかのシステムやアプリ、サービスなどが動いたり、利用者や企業が活動したりする「基盤」という意味合いで使われることが多くあります。
たとえば、
システム
=目的を実現するための仕組み
プラットフォーム
=その仕組みやサービスなどを支える土台・基盤
と考えると、違いをイメージしやすいでしょう。
ただし、実際のIT分野では両方の言葉が幅広い意味で使われるため、はっきり区別できない場合もあります。
「システムと書いてあるからプラットフォームではない」と考えるのではなく、文章全体から何を指しているのか判断することが大切です。
「プラットフォーム化する」とはどういう意味?
ビジネスの記事などでは、「サービスをプラットフォーム化する」「事業のプラットフォーム化を進める」といった表現を見かけることがあります。
プラットフォーム化とは、簡単にいうと、単独で商品やサービスを提供するだけでなく、複数の利用者や企業、サービスなどが参加・連携できる土台や仕組みへ発展させていくことです。
たとえば、一つの企業が自社の商品だけを販売するオンラインショップを運営しているとします。
そこから、ほかの販売者も参加して商品を販売できる仕組みを整え、販売者と購入者がつながる場へ発展すれば、プラットフォームとしての性格が強くなります。
また、ITでは、ほかのアプリやシステムと連携できる仕組みを整えたり、外部の企業や開発者が利用できる機能を提供したりすることも、プラットフォーム化の一例として考えられます。
ただし、何を「プラットフォーム化」と呼ぶかは、企業やサービスによって異なります。
「ほかの利用者や企業、サービスが参加・活用できる共通の土台を作ること」というイメージで捉えるとわかりやすいでしょう。
スマホでいうプラットフォームとは何?
スマートフォンについて「プラットフォーム」という言葉が使われている場合、代表的なものとしてiOSやAndroidなどのOSがあります。
OSは「Operating System(オペレーティングシステム)」の略で、スマートフォンを動かすための基本となるソフトウェアです。
その土台の上で、さまざまなアプリが動いています。
イメージとしては、
iOS・Androidなど
↓
さまざまなアプリ
↓
スマートフォンの利用者
という関係です。
また、スマートフォンではApp StoreやGoogle Playのようなアプリを提供する場も、プラットフォームとして考えることができます。
そのため、「スマホのプラットフォーム」という言葉を見たからといって、必ず一つのものを指しているとは限りません。
OSについて話しているのか、アプリを提供する仕組みについて話しているのかを前後の文章から確認するとよいでしょう。
ここまでのFAQを通してもわかるように、「プラットフォーム」は一つの決まった物の名前ではありません。
迷ったときには、
「何の土台になっている?」
「その上で何が動いている?」
「誰と誰をつないでいる?」
という3つの視点で考えてみてください。
プラットフォームという言葉が使われている場面に合わせて、この3つを確認すると、何を指しているのか判断しやすくなります。
まとめ|プラットフォームは「人やサービスを支え、つなぐ土台」と考えるとわかりやすい
プラットフォームという言葉は、ITやビジネス、インターネットサービスなど、さまざまな場面で使われています。
使われる場面によって指すものが変わるため、初めて調べたときに「結局どういう意味なの?」と迷ってしまうのも不思議ではありません。
大切なのは、プラットフォームを特定のサービスやシステムの名前として覚えるのではなく、「何かを支える土台・基盤」という基本的なイメージで理解することです。
この記事のポイントをまとめると、次のようになります。
・プラットフォームの基本的な意味は「土台・基盤」
・ITでは、アプリやソフトウェアなどを動かすための基盤という意味で使われる
・ビジネスでは、企業や利用者などをつなぐ「場・仕組み」という意味でも使われる
・EC、SNS、OS、アプリストア、クラウドなど、さまざまな種類がある
・「土台」「基盤」「場」「仕組み」など、文脈に合わせて言い換えると理解しやすい
・プラットフォームには便利な面がある一方、依存やセキュリティなどの注意点もある
もし今後、ニュースや仕事で「プラットフォーム」という言葉が出てきて意味がわからなくなったら、
「これは何を支える土台なの?」
「その上で何ができるの?」
「誰と誰をつないでいるの?」
と考えてみてください。
たとえばOSなら「アプリを動かす土台」、ECプラットフォームなら「商品を販売する側と購入する側をつなぐ場」というように、具体的な意味が見えてきます。
つまり、プラットフォームを一言で説明するなら、
「人やサービスなどが活動するための土台・基盤や、それらをつなぐ場」
と考えるとわかりやすいでしょう。
難しそうに見える言葉ですが、基本となる「土台」のイメージさえつかんでおけば、ITやビジネスなど違う場面で使われていても意味を判断しやすくなります。

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